離郷する妹を空港に送っていったら、便に遅れがでていた。
時間つぶしに海を見に行ったんだが、ふと思いついて、生誕地にある氏神詣りをすることにした。
新年には必ず詣でるものの、夏にはあまり行くこともない。
社は小高い山の中にあり、その土地の人でも日常的に参拝することはなさそうだ。
蝉の声とヤブ蚊の歓迎を受けながら、氏神さんにご挨拶。
拝殿の近くに苔むした石碑が建っていたので、刻んである字を読んでみた。
すると、お宮の惣代兼世話人として、同一姓の名前が二つあった。
おそらく一人は、おれの曽祖父だと思われる。
どんな人物だったんやろと思いつつ、自分に流れている血というものを実感したことだった。

nakatama1

nakatama4

nakatama3