kangoshi


看護師さんが「お着替えしましょか?」とやってくる。
下着やパジャマを取り替えてくれるのだが、その際に下半身を小さな容器に入った湯で洗い、ふき取ってくれる。
ホックの付いた使い捨てオムツを広げると、ペニスが露わになる。
亀頭からは膀胱から尿を抜く管が、肛門からは直腸からの廃液を抜く管が出ている。
ベッドに仰向けになって処置を受けるわけだが、なんだか将来の介護生活の予行練習をしている気分になるのが少し悲しい。
それもあるが、仲良くなっている看護師さんたちに下半身を本邦初公開するのは、やはり抵抗があった、
もちろん仕事なのはわかっているし、職業柄見慣れた物でもあるだろう。
だからすぐに気持ちを調整して、ありがたく身をまかせることができた。
体から管類が外れたら、着替えは自分でできると思うので、手術後の数日間のことではあるんだけどね。

性器を人目にさらすのは、なぜ恥ずかしいんだろう。
そういうふうに育てられたから?
生殖器官だから防御する必要があり、本能にプログラムされているから?
顔が違うように個々人でその形態は微妙に違ってはいるが、目が三つある人間がいないように、ペニスが二つある男もいない。
みんな大差はないのだ。
同性の場合に躊躇するのは、そこに「比較」があるからか?(笑)
異性に対してはどうか。
やはり「比較」の問題が?
いろんな意味で、男は堂々としていたいもんです。

こんなことを検査の合間などに書き連ねていたら、午後になった。
昼前には嬉しいことに、肛門と尿道と左腹から出ている管が取れた。
残ったのは点滴の管と、ストーマのみになった。
そして、窮屈なソックスも脱いだ。
やはり、身に纏う物はできるだけ少ない方が良い。
そして、心も然り。