写真 : 野村ゆき
詩 : Tomo Kusunoki


 
足元を流れる時間の川を彼女は見ている
これまでの日々とこれからの日々
過ぎ去ったから過去
未だ来ないから未来
でも ほんとにそうだろうか
すべてのことは同時に起こっていて
ただ意識が存在している点を現在と呼ぶに過ぎないのかも
過去に意識を飛ばせれば過去に存在できる
それは記憶でなく
未来に意識を飛ばせれば未来に存在できる
それは想像でなく
そんなこと きっとできない と彼女は思う
もし 時を見渡せる人がいても
わたしは何も訊かないだろう
わからないから生きていける
時間の川から上がり 裸木の森を歩いていこう
光る草原に向かって