写真 : 野村ゆき
詩 : Tomo Kusunoki


 
友人と話している
過ぎ去りし日々のこと
かなり昔のことなのに詳細に語る
だったよなと言われても覚えていない
一緒に行ったじゃないかと言われても思い出せない
おまえは なんでそんなに物覚えがよいのか
頭の出来が違うんだろうし 深く生きてきたということかもしれない
よほど印象に残る出来事でないと記憶されないと思うんだが
今にしか興味がないと過去に霧がかかる
それとも脳細胞の死滅か
過去に出会った人の顔を思い浮かべることがある
脳裏に当時の顔が出現する
これって凄いことじゃないか
脳内のどこに記録されているのか
脳内のどこにスクリーンがあるのか
誰かの脳内スクリーンに投射されている限り
おまえは ずっと生き続ける
同時代人に幸いあれ