写真 : 野村ゆき
詩 : Tomo Kusunoki


 
渚に立って日没を見ながら
ネビル・シュートの小説を思い出した
核戦争で人類が滅びる話だが
人はどこで最期を迎えたいかという話でもある
服をすべて脱ぎ捨て 沖へ沖へと泳ぎ続ければ
どこかへたどり着く前に力尽きるだろう
そのとき
渚にとどまればよかったと悔やむかどうか
安全な場所など地上には存在しない
渚に立って寄せる波を見ながら
遠くに暮らすおまえを想う