一瞬は永遠

moment equal eternity

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We miss you all.

それは嬉しい感想にて候。
同じ言葉をお返しいたし益田。
来年また春風と共に降臨なさる模様。

ライブ後に「歯痛ポーズ」で仲良く5ショット。
妹は真ん中でご満悦。


Yumiko Orishige / Syuichi Ponta Murakami / Kumi Kusunoki / Yucco Miller / Junzo Maeda

写真と詩と 067


Yuki Nomura

「電送人間」

電送とは電波や電流を利用して写真・原稿などを離れた所に送ること
もし物質を電送できたら
もし動物を電送できたら
もし人間を電送できたら
物質を電波や電流に変換する装置ができた
送受信する装置もできた
電波や電流を物質に変換する装置もだ
電波や電流は光速と同じく1秒間に30万km進む
地球上なら瞬時に届く
交通手段として使えば物凄いことに
しかし旅の楽しみは無くなるね
過程こそ黄金だから
人生も同じ 道程こそ黄金
ある日 小型の送受信・変換装置が届いた
先日ネットで注文したものだ
小型だから一度に一人分の電送が限度だが それで十分
SNSで仲良くなったアメリカの友人が遊びに来たいというからさ
彼女と会うのは今回が初めてだから
ちょっとドキドキ かなりワクワク
彼女の送受信・変換装置と僕のをチャンネル同期させる
さあ電送を開始しよう
たちまち現れる人影がある

主治医との信頼関係

今朝、主治医にメールした。
内容は治療延期の相談だった。

手足症候群に関して一つご相談があります。
次回の治療開始は9/19で、今回ゼローダを飲み終えてからの休薬期間は9日間になります。
前回の手足症候群が酷くて休薬した期間は43日間(6/25~8/6)でした。
現在の手足症候群の具合から見ると9日間の休薬期間では回復しきらず、また中断する可能性が高いと思われます。
次回入院日を10/2まで延期するのは可能ですか?
22日間の休薬になります。
この休薬期間で十分かどうかわかりませんが、今のところ前回長期休薬したときの具合よりは軽いように思います。

このように具体的なデータに基づいて提案できるのは、治療に関する記録を付けているからだ。
闘病は主体的でありたいというのが、おれのポリシーである。
でも、それには主治医との信頼関係が欠かせない。
幸いなことに、今の主治医とは相性がいいので(だから職場移動に伴って、おれも転院した)変な遠慮なしに(もちろん敬意を持って)意見交換ができる。

メールを読んだ主治医から電話があった。
結論を言うと、もう1クール行う予定だった治療を中止し、10/1に造影CT検査と腫瘍マーカー検査をして評価を行うこととなった。
ここのところ腫瘍マーカー値は基準値内なので、造影CT検査で腫瘍が消えていれば、とりあえずの寛解ということになる。

国立がん研究センターによる寛解(かんかい)の定義
【 一時的あるいは永続的に、がん(腫瘍)が縮小または消失している状態のことです。寛解に至っても、がん細胞が再びふえ始めたり、残っていたがん細胞が別の部位に転移したりする可能性があるため、寛解の状態が続くようにさらに治療を継続することもあります。】

ところで、上記の治療に関する記録を見ると闘いの日々が蘇り、感慨深い。

直腸がん治療記録
http://writerocker.com/cancer/cancer-treatment/

写真と詩と 066


Yuki Nomura

「決断」

ある日 川辺りを散歩してたら
空飛ぶ円盤が目の前にふわりと着陸して
光り輝く影がテレパシーで脳内にコンタクト
なあ 乗らへんか?
毎日毎日おもろいことないかなと思ってるやろ?
こんな地球なんて離れて わしらの星に来いへんか?
酒は旨いし ねーちゃんは綺麗
一瞬こころ惹かれたおれは思い直す
そんな誘惑に乗るもんか
おもろなくても住み慣れたここがええ
未知はやっぱし怖いもの
住めば都と言うじゃないですか
青年は荒野をめざすとも
あ 青年ではなかったか
それから光り輝く影は百万言を費やして説得を続けた
しだいにめんどくさくなったおれは
13秒後に結論を出すことにした
円盤に乗り込み未知な世界に向かうか
踵を返して平凡で退屈な日常を受け入れるか
さて カウント開始
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13

副作用の状況

8月28日に点滴投薬して以来の副作用について。
5クール目の今回は、前回の手足症候群に加えて下痢が発現し、ダブルパンチとなった。
あとは軽めの口内炎だ。
前回の手足症候群は症状が酷かったので、1ケ月ほど休薬したわけだが、投薬を再開すればまた発現するのはわかっていた。
結果、そのとおりになった。
前回のように手の平と足裏の皮膚が剥けるレベルには達していないのが幸いだ。
手の平が赤く腫れて痛み(特に指先)、指先を使ってする作業が困難である。
足裏も赤く腫れて痛み、少しひび割れもある。
歩行がしにくいのが難点だ。
しかし二度目なので慣れたこともあるだろうが、痛みについて、まあこんなもんだろうと思えてくるのが面白い。
先土曜日にギターを弾く必要があり、いつものように手袋をしてやるつもりだったが、やはり弾きにくいから思い切って素手でプレイした。
痛いのは変わらないにしても、本番のテンションが気を紛らせてくれた。
もちろん痛みの程度にもよるけど、なんとかなるもんだな。
内服抗がん剤のゼローダは3週間スパンのうち最初の2週間服用する。
明後日の朝で終了なのが嬉しい。
来る9月19日が6クール目の投薬で、一応の最終回だ。
1ケ月ほど間を置いてCT検査を行い、画像診断で腫瘍が消えていたら、また寛解ということになり、あとは1ケ月スパンの経過観察になる。
変な自慢になるが、2014年6月に発病してからほぼずっと、食欲が無くなったことはない。
やはり食欲は生きる力のバロメーターだと思う。
反対に無くなってきたらヤバいということだ。

写真と詩と 065


Yuki Nomura

「ネコまた曰く」

ほとんどの人が自分は本物だと思ってるわね
自信のなさをアクセサリーにして
あいつは偽物だけど自分は本物だと思ってる
そうしないと自分を保てないのね
それでいいんじゃないの
けどさ 他人を悪く言うのはいただけない
心のうちで思うのは自由だけど
人は人 自分は自分
他人の好ましい面を愛で そうでない面はただ観察する
そんな態度はクール そういう人はフリーマン
おっと あたしゃ本物だよ 黒猫の縫いぐるみじゃないわよ

写真と詩と 064


Yuki Nomura

「お揃い」

お揃いは嬉しい
お揃いは晴れがましい
あなたとわたしは特別な関係だから
お揃いのグラスを買いたい
さすがにペアルックとは言わないから
さりげなく腕時計でもいいけど
観光地の土産物屋に夫婦茶碗というものがあった
長年連れ添った夫婦が買うのかな
うっかり片方が割れたら さあ大変
それを天啓に別れることもあるかもね

お揃いは嫌じゃないが
お揃いは照れくさい
きみとぼくは特別な関係だから
お揃いのグラスぐらいは良しとしよう
さすがにペアルックは危険すぎる
さりげなくペア財布はどうかな
たまには評判の店に一緒にいきたいとねだられる
そうできれば そうしたいさ
ひょこり誰かに出会ったら さあ大変
つないだ手をどうするのかが岐路になる

写真と詩と 063


Yuki Nomura

「来し方」

同い年の旧友が自分の山で収穫した栗を持ってきてくれた
珈琲を飲みながら昔話をする
竹橋のパレスサイドビル内にあった中華料理店でのアルバイト
その軽井沢支店と近所の池のこと
共通の女友達との思い出
銀座の山野楽器で買ったツェッペリンの新譜
廃墟の壁に薪を背負った老人の絵が掛かっているジャケット
彼が自分の会社を設立するまでの詳細は今回初めて聞いた
47年間のエピソードが4時間に収まるはずもないが
こうして改めて語る機会は貴重だ
おれはインタビュアーとして けっこうイケてる
ある程度長く生きてくると 人生は淘汰されて
一本の刈り残された植物になる
その綿毛が風に乗って散るとき
彼は来し方の思い出を胸に旅立つのだ

写真と詩と 062


Yuki Nomura

「苦痛」

苦痛が窓辺の席に座っている
止むことのない痛みは心身を消耗させる
我が痛みを知って他者の痛みを知れというが
それは あくまで想像にすぎない
自分にしか この痛みはわからないという孤独感
わかるよーと言われても わからんくせにと思う
わかろうとしてくれる気持ちは嬉しいけれど
ふっと痛みが和らぐと すっと眠りに落ちていけるだろう
それはまるで あのときのように
それはまるで とっておきの楽しみ
苦痛が窓辺の席から立ち上がる
おまえはこれから どこに行くのか

写真と詩と 061


Yuki Nomura

「堕ちた言葉」

本来内包する意味の輝きが薄れてしまった言葉たち
耳にすると 目にすると 虚しさを覚える言葉たち
おまえらに責任はないぜ
汚れたマントを着せたのは俺たちだから
そういうときには どうすればいいんだろう
なにか他の 的を得た気の利いた素敵な言い方を発明するか
言葉は記号であり音だけれども
人間の脳内で あらゆるものとして現れる
言葉で言い表せないこともあるにはあるが
言い表そうと努めることは続けたいんだ
堕天使は天上から追われ地上でさまよう
堕ちた言葉は いったん地中で雌伏し
野にある花が咲くように ふたたび雄飛する

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