Yuki Nomura

「客観視」

自分の心や体の動きを常に観察することは可能か
今 嫌な気分になっているということはわかる
今 喜んでいるなと わざわざ思うこともないような
幸せな状態がデフォルトであればいいな

自分探しの旅に出た
霧が流れる石畳の街路をさまよい
港の屋台でフィッシュ・アンド・チップスを食べた
知り合った若いカップルに誘われてパーティーに行った
古い大きな屋敷の広い居間に入ると
こちらに背を向けて 男が椅子に座っている
見覚えがあるようなシルエット
心惹かれて近づくと 男が振り返る

自分の欲望や虚無感の大きさを常に観察することは可能か
今 最低な気分になっているということはわかる
今 最高だなと わざわざ思うこともないような
幸せな状態がデフォルトであればいいな