和菓子の素材たち / 甘味
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和菓子が甘さを楽しむためにあるとするならば、一つの甘味が醸し出す純朴さや、複数で織りなす豊かなハーモニーを活かすために、様々な工夫や素材が力を合わせています。そんな和菓子の素材をご紹介します。まずは甘味についてお話しましょう。
和菓子に使う甘味料には上白糖、グラニュー糖、白ザラメ、和三盆、白下糖(黒糖)、水飴、米飴、ハチミツなどがありますが、人それぞれに特徴があるように、彼らの甘さにも各々の個性があります。そのいわば甘さの色合いのようなものを、美味しい和菓子を作るためにいかに組み合わせるかが、職人の腕の見せ所です。たとえば三松堂の人気商品である「鯉の里」に使われている甘味は、上白糖と白ザラメと水飴、「むしどら」の場合は和三盆と白下糖と水飴といった具合です。
昨今の風潮として砂糖を、それも特に上白糖を敬遠する傾向があるようですが、原料のサトウキビや砂糖大根は言うまでもなく天然素材です。それらは地球が私たちに与えてくれた自然の恵みであり、心憎いプレゼントではないでしょうか? その恵みを適材適所にうまく使っていくのが人間の知恵というもの。とはいえ、味覚の好みというものは時代と共に変遷していきます。三松堂では極力甘みを控え、且つお客様の甘味への満足度を損なうことのないような理想的なポイントを探して試行錯誤を重ねています。
また、当店の製品には保存料を一切使っておりませんが、実は砂糖には保存料としての働きもあるのです。砂糖の含有量が多いと保存力が高まりますし、あまり低いと日持ちがしなくなります。さらに砂糖には、しっとり感を出すという役割もあります。そんなこんなで、最適な糖度を探すのは難しくもあり、やり甲斐もあるといったところです。
さて新しい甘味料としては、天然素材から作るキシリトール、オリゴ糖、ステビア等の天然甘味料と、人工的に生成されたアスパルテームなどの人工甘味料があります。三松堂ではこれらの新甘味も視野に入れておりますが、まずは安全かどうか、さらには美味しさを損じないかどうかなどを十二分に見極めた上で使っていければと思います。
春の大地を渡る風を感じながら、お気に入りの和菓子と一服のお茶で、ほっと一息ついてみませんか?
○あやめ餅
芽ぐむ野に生じたヨモギの若葉を、餅粉、砂糖、水飴、米飴から作るしなやかな餅に練り込み、香ばしい黄な粉をまぶしました。故郷のおばあちゃんが作ってくれそうな郷愁あふれる風味は、大人はもちろんお子様にも大好評です。
○鯉の里
当店で一番人気の和菓子。極上の、備中産赤小豆と岐阜山岡町産細寒天、そして厳選した天然甘味を使用し、秘伝の製法で作り上げました。すきっとした歯ざわり、口中にとろける節度ある甘さ、小振りな愛らしさをお楽しみ下さい。
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