柿畑を渡る風
柿畑の上に広がる空の続きには海が横たわっている。その波頭をかすめた風は陸地へと向かい、汗まみれのシャツを脱ぎ捨てた季節労働者の上半身に清涼なキスをして吹き去る。おい、待てよ、風。過ぎ去ったことを過去と呼ぶって、今初めて気づいたよ。去年も見たこの風景が教えてくれた。二度とその日に立てない昨日の連なり。

柿畑の上に広がる空の続きには海が横たわっている。その波頭をかすめた風は陸地へと向かい、汗まみれのシャツを脱ぎ捨てた季節労働者の上半身に清涼なキスをして吹き去る。おい、待てよ、風。過ぎ去ったことを過去と呼ぶって、今初めて気づいたよ。去年も見たこの風景が教えてくれた。二度とその日に立てない昨日の連なり。
