一瞬は永遠

moment equal eternity

写真と詩と 072


Yuki Nomura

「雨」

雨には二面性がある
ときには恵みの雨と呼ばれ
ときには凶暴な怪物にもなる
ジョン・レノンはレインを作曲し
ロニー・レインは多発性硬化症を患った
顔に降りかかる雨が心地よいか不快かによって きみの幸福度を計れるから やってみな
雨は循環の象徴でもある
地上に舞い降りた雨は川となり海となる
そしてふたたび上昇し大空を彩る
雨よ おまえは自由なやつ
おまえが降るのは自然なこと
人間の英知で おまえの凶暴さは回避できるさ
相合い傘のカップルが通り過ぎる
そのとき雨は恋のキューピットだね

写真と詩と 071


Yuki Nomura

「花の首飾り」

花を摘んで首飾りを作るとき
誰かのために作るのと
自分のために作るのと
どちらが幸せな心持ちになるのかな
色合いは違えど幸せに変わりはないのかな
身中に宿る小さないのちのために作るなら
他者と自分の境界線はなくなるのかな
むかしむかしのバンドの歌手が
高音の美声で歌っていた
ああ愛のしるしってね
愛のしるしは沢山あれど
わたしは花を摘み 首飾りを作る

写真と詩と 070


Yuki Nomura

「我ら宇宙の子」

夜空を見上げると そう思わざるを得ない
どれほどの生命が存在しているのか
ロマンティックな気分になると同時に
哀しい思いも脳裏をよぎる
殺し合いは止まらない
海岸に打ち寄せる波のように
人という類のDNAに刻まれているもの
仏の顔と般若の顔
般若が勝れば共存できない
我ら宇宙の子
愛の本質を知りたいんだ

写真と詩と 069


Yuki Nomura

「滑走路」

二通りに使われる
飛び立つためと舞い降りるために
飛び立ちっぱなしというわけにはいかない
必ず羽を休める時が来る
反対に舞い降りっぱなしは可能だ
我々は地上に棲む者だから
でも それでいいのか?
受け入れることと受け身であることは違う
待てることと待つことは違う
幸運は待っていても来ないし待つ必要もない
今在ることに勝る幸運はないから
小型の旅客機が離陸態勢に入った
やがて再び着陸するとしても
それまでの道中を気ままに楽しもう

写真と詩と 068


Yuki Nomura

「居場所」

自分の居場所がないという人がいる
地球という空間の一部を占拠しているわけだが そういうことじゃないのはわかっている
人間関係という密林の中に居場所がないと感じているんだね
一番確かなのは自分自身が居場所だと認識できること
生きている限り他人に侵入されることもないし
そして居場所を少しずつ増やしていって地球サイズまで
やがては全宇宙サイズにまで拡大する
そうなると どこにでも存在できる
例えば この空瓶の中だっていいわけさ
そこが居心地の良い場所だと思えるなら
なんならしっかり栓をしてもらい
青い海原に浮かべてもらうさ
君は海流に乗って遠い異国まで運ばれるだろう
それって最高の居場所かもしれないな

We miss you all.

それは嬉しい感想にて候。
同じ言葉をお返しいたし益田。
来年また春風と共に降臨なさる模様。

ライブ後に「歯痛ポーズ」で仲良く5ショット。
妹は真ん中でご満悦。


Yumiko Orishige / Syuichi Ponta Murakami / Kumi Kusunoki / Yucco Miller / Junzo Maeda

写真と詩と 067


Yuki Nomura

「電送人間」

電送とは電波や電流を利用して写真・原稿などを離れた所に送ること
もし物質を電送できたら
もし動物を電送できたら
もし人間を電送できたら
物質を電波や電流に変換する装置ができた
送受信する装置もできた
電波や電流を物質に変換する装置もだ
電波や電流は光速と同じく1秒間に30万km進む
地球上なら瞬時に届く
交通手段として使えば物凄いことに
しかし旅の楽しみは無くなるね
過程こそ黄金だから
人生も同じ 道程こそ黄金
ある日 小型の送受信・変換装置が届いた
先日ネットで注文したものだ
小型だから一度に一人分の電送が限度だが それで十分
SNSで仲良くなったアメリカの友人が遊びに来たいというからさ
彼女と会うのは今回が初めてだから
ちょっとドキドキ かなりワクワク
彼女の送受信・変換装置と僕のをチャンネル同期させる
さあ電送を開始しよう
たちまち現れる人影がある

主治医との信頼関係

今朝、主治医にメールした。
内容は治療延期の相談だった。

手足症候群に関して一つご相談があります。
次回の治療開始は9/19で、今回ゼローダを飲み終えてからの休薬期間は9日間になります。
前回の手足症候群が酷くて休薬した期間は43日間(6/25~8/6)でした。
現在の手足症候群の具合から見ると9日間の休薬期間では回復しきらず、また中断する可能性が高いと思われます。
次回入院日を10/2まで延期するのは可能ですか?
22日間の休薬になります。
この休薬期間で十分かどうかわかりませんが、今のところ前回長期休薬したときの具合よりは軽いように思います。

このように具体的なデータに基づいて提案できるのは、治療に関する記録を付けているからだ。
闘病は主体的でありたいというのが、おれのポリシーである。
でも、それには主治医との信頼関係が欠かせない。
幸いなことに、今の主治医とは相性がいいので(だから職場移動に伴って、おれも転院した)変な遠慮なしに(もちろん敬意を持って)意見交換ができる。

メールを読んだ主治医から電話があった。
結論を言うと、もう1クール行う予定だった治療を中止し、10/1に造影CT検査と腫瘍マーカー検査をして評価を行うこととなった。
ここのところ腫瘍マーカー値は基準値内なので、造影CT検査で腫瘍が消えていれば、とりあえずの寛解ということになる。

国立がん研究センターによる寛解(かんかい)の定義
【 一時的あるいは永続的に、がん(腫瘍)が縮小または消失している状態のことです。寛解に至っても、がん細胞が再びふえ始めたり、残っていたがん細胞が別の部位に転移したりする可能性があるため、寛解の状態が続くようにさらに治療を継続することもあります。】

ところで、上記の治療に関する記録を見ると闘いの日々が蘇り、感慨深い。

直腸がん治療記録
http://writerocker.com/cancer/cancer-treatment/

写真と詩と 066


Yuki Nomura

「決断」

ある日 川辺りを散歩してたら
空飛ぶ円盤が目の前にふわりと着陸して
光り輝く影がテレパシーで脳内にコンタクト
なあ 乗らへんか?
毎日毎日おもろいことないかなと思ってるやろ?
こんな地球なんて離れて わしらの星に来いへんか?
酒は旨いし ねーちゃんは綺麗
一瞬こころ惹かれたおれは思い直す
そんな誘惑に乗るもんか
おもろなくても住み慣れたここがええ
未知はやっぱし怖いもの
住めば都と言うじゃないですか
青年は荒野をめざすとも
あ 青年ではなかったか
それから光り輝く影は百万言を費やして説得を続けた
しだいにめんどくさくなったおれは
13秒後に結論を出すことにした
円盤に乗り込み未知な世界に向かうか
踵を返して平凡で退屈な日常を受け入れるか
さて カウント開始
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13

副作用の状況

8月28日に点滴投薬して以来の副作用について。
5クール目の今回は、前回の手足症候群に加えて下痢が発現し、ダブルパンチとなった。
あとは軽めの口内炎だ。
前回の手足症候群は症状が酷かったので、1ケ月ほど休薬したわけだが、投薬を再開すればまた発現するのはわかっていた。
結果、そのとおりになった。
前回のように手の平と足裏の皮膚が剥けるレベルには達していないのが幸いだ。
手の平が赤く腫れて痛み(特に指先)、指先を使ってする作業が困難である。
足裏も赤く腫れて痛み、少しひび割れもある。
歩行がしにくいのが難点だ。
しかし二度目なので慣れたこともあるだろうが、痛みについて、まあこんなもんだろうと思えてくるのが面白い。
先土曜日にギターを弾く必要があり、いつものように手袋をしてやるつもりだったが、やはり弾きにくいから思い切って素手でプレイした。
痛いのは変わらないにしても、本番のテンションが気を紛らせてくれた。
もちろん痛みの程度にもよるけど、なんとかなるもんだな。
内服抗がん剤のゼローダは3週間スパンのうち最初の2週間服用する。
明後日の朝で終了なのが嬉しい。
来る9月19日が6クール目の投薬で、一応の最終回だ。
1ケ月ほど間を置いてCT検査を行い、画像診断で腫瘍が消えていたら、また寛解ということになり、あとは1ケ月スパンの経過観察になる。
変な自慢になるが、2014年6月に発病してからほぼずっと、食欲が無くなったことはない。
やはり食欲は生きる力のバロメーターだと思う。
反対に無くなってきたらヤバいということだ。

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